久しぶりにクローゼットから出した、お気に入りのチュニック。
数年前はよく着ていて、「これを着れば安心」と思える一着だった。サイズも入るし、特別きつくなったわけでもない。
それなのに鏡を見ると、「あれ?前はもっと似合っていた気がする」。
そんなことはありませんか。
服が傷んだわけでもない。サイズが合わなくなったわけでもない。それでも以前と同じように見えないと、「太ったから似合わなくなったのかな」と少し落ち込んでしまうことがあります。
でも、服の似合い方は体重やサイズだけで決まるものではありません。
年齢を重ねる中で、体のバランスは少しずつ変化します。以前よりお腹や腰回りが気になるようになったり、バストや背中のシルエットが変わったり。同じサイズ表記の服でも、以前とは生地の落ち方が違って見えることがあります。
そんなときは、「昔の体型に戻らなければ」と考えるより、今の自分に似合うチュニックの条件を探してみましょう。
例えば、以前は胸元から大きく広がるチュニックが好きだったけれど、今着ると上半身が大きく見える。
それなら、身幅にはゆとりを残しながら、縦へストンと落ちるタイプを試してみる。
以前は太ももまでしっかり隠れる丈が安心だったけれど、今は少し重たく感じる。
それなら、前後差のあるデザインに変えて、正面は軽く、後ろはヒップをカバーする。
このように「チュニックが似合わなくなった」と考えるのではなく、「似合うチュニックが変わった」と考えてみるのです。
色についても同じです。
昔から黒ばかり選んでいた人が、今は柔らかなブルーやアイボリーを顔周りに持ってきたほうがしっくり感じることもあります。反対に、以前は明るい色が好きだったけれど、今は深みのある色を着ると落ち着くという人もいるでしょう。
大切なのは、昔の正解に今の自分を合わせ続けないことです。
「私はこの丈しか似合わない」「ぽっちゃりしているからAラインしか着られない」「下半身は全部隠したほうがいい」。
何年も同じ基準で服を選んでいると、そのルール自体が今の自分には合わなくなっていることがあります。
久しぶりに全身鏡の前で、いろいろな丈やシルエットを試してみるのもおすすめです。
今まで避けていたサイドスリット入りが意外と似合ったり、少し短い丈のほうが全身のバランスがよく見えたり、新しい発見があるかもしれません。
そして、昔好きだった服のテイストまで諦める必要はありません。
花柄が好きなら花柄を。刺繍が好きなら刺繍を。個性的なデザインが好きなら、その「好き」はそのままでいい。
変えるのは、自分らしさではなく、丈やシルエット、素材の選び方だけでも十分です。
昔の自分に似合っていた服と、今の自分に似合う服は違っていて当然。
それは、おしゃれができなくなったということではありません。
今の体型だから似合う一着を、もう一度探せるということです。
「昔は似合ったのに」と鏡の前で立ち止まった日は、「じゃあ、今の私には何が似合う?」と考えてみる。
その問いかけが、ぽっちゃり女性にとって新しいチュニックのおしゃれを見つけるきっかけになるはずです。