15号なんて認めたくありませんが

ジャケットを着て人と会う用事ができたため、十年前に購入した11号のスーツの上着に袖を通してみたその時です。きついんです。腕が。二の腕が。無理に着てみたら、腕のあたりパンパン、縫い目が「限界です!」っていう感じになっていました。ついでに前のボタンもカンタンには止まりません。どうにかこうにか自分の身体を押し込んで、鏡の前に立って見ますと、ボタンから横に伸びるパツパツのシワ、腕の周りを締め付ける輪のようなシワの数々。そして腕の曲げ伸ばしが、なんて不自由。これはダメだ、ようやく諦めがつきました。用事の日まで数日。お金も厳しい時期だったので、普通のお店を諦め、リサイクルショップでジャケットを探しました。11号がダメでしたから、13号のものを試着。でもパツパツ。入るけれどきついんです。そんな馬鹿な、と思いながら頭をよぎる日々のおやつ。あんなもの食べなければ良かった、なんて後悔しても遅いです。ダイエットをしてもジャケットが必要な日までに痩せるなんてまず無理です。リサイクルショップに13号より大きいジャケットはありませんでした。帰宅後、通販サイトを見て「ジャケット 大きいサイズ」で検索。13号がダメでしたから、15号のジャケットを注文。2日ほどで手元に届き、さっそく試着しました。袖がスルッと入ります。前のボタン、引っ張らなくても止まります。無駄なシワができません。鏡の前に立ってみました。あら不思議、11号を着たときよりすっきりした身体つきに見える自分がいました。15号、ついに15号です。認めたくありませんが、私は15号。まあ服のサイズなんて他人はきっと気にしません。着てすっきり見えるサイズが15号なら、これからは15号の服を着るまでのことです。通販サイトでは15号でも希望が持てる可愛いデザインの服もたくさんありました。大きいサイズ、大いに結構。これからは15号で生きていきます。